浮体式洋上風力発電は、再生可能エネルギーを用いた循環型社会への転換をはかるための有効な手段の一つとして注目されています。弊社は、2010年以前から三井造船(現三井E&S造船)と共に浮体の開発に取り組んでおり、また、大学や企業様からも数多くの水槽試験を依頼いただき、実施しております。
セミサブ型、スパー型、TLP(Tension Leg Platform)型、バージ型等の洋上風力発電用浮体の設計のために必要となる、波、風、潮流中における浮体の動揺性能や係留索の張力応答、また、浮体の曳航・設置方法などについて、弊社は、理論計算や水槽実験を通じてみなさまの開発をサポートします。
仕様
● 形式:TLP(緊張係留式浮体)
● 用途:洋上風力発電用支持浮体
● 風力発電装置: 2MW ~ 5MW
● 適用水深:60m以上
● テンドン(係留索):PWC(Parallel Wire Cable)
本研究開発は、東京大学殿、東京電力株式会社殿、清水建設株式会社殿、一般財団法人日本海事協会殿、三井造船株式会社(現三井E&S造船)の共同研究体制により研究を実施するとともに、日本海事協会の「業界要望による共同研究」スキームにより研究支援を受けて実施いたしました。
浮体要目
● 浮体形式:セミサブ型
● 長さ:57.50m
● 幅:64.23m
● 型深さ:32m
● 喫水:16m
● 設計水深:120m
係留
● 方式:6組のチェーンによるカテナリー係留
● 呼び径:132mm
● アンカー:ドラッグ式アンカー
●水槽試験
暴風時の係留試験
曳航時の波浪中動揺試験
●数値計算
浮体の動揺応答(周波数領域、時間領域)
係留解析
風車・浮体の連成解析
●その他
アンカー把駐力試験時の評価ツール
チェーン引き上げ時の検討